京都芸術大学通信教育部 文芸コース 特別講義

「小説を書くことで癒される」-創作とナラティブセラピーの類似性-

2025年9月20日(土)14-16時 東京外苑キャンパス/オンライン開催

世界が言葉によって作られているならば小説を書くことは、世界を作り変えてしまうことにも繋がっている
― 本講義では、「書くこと」が自己治癒としての価値を持つ可能性を探求する。
具体的には小説執筆のプロセスが、感情の解放、自己理解の促進、人生への新たな視点の獲得などにどのように貢献するかを、講義を通して学んでいく。

主催:京都芸術大学 通信教育部 文化コンテンツ創造学科 文芸コース研究室

京都芸術大学 通信教育部 文化コンテンツ創造学科 文芸コースでは以下のとおり特別講義を開催します。
本学在学生以外の方もご聴講いただけます。多くの皆さまのご参加をお待ちしております。


「小説を書くことで癒される」-創作とナラティブセラピーの類似性-
講師:麻宮ゆり子(小説家)
司会:川崎昌平(作家・編集者/京都芸術大学 専任講師)

開催日時:2025年9月20日(土)14-16時
開催場所:京都芸術大学 外苑キャンパス(先着50名)/オンライン配信(Zoom)
参加費:無料/要申込(一般聴講者)

講師:麻宮ゆり子(小説家)

2003年、小林ゆり名義にて第19回太宰治賞受賞。2013年、「敬語で旅する四人の男」で小説宝石新人賞を受賞し再デビュー。2014年、同作を収めた『敬語で旅する四人の男』を刊行。他の著作に『仏像ぐるりのひとびと』、『花電車の街で』、『下町洋食バー高野ビーフシチューとカレーは何が違うのか?』、『世話を焼かない四人の女』など。京都芸術大学通信教育部文芸コースでは「文芸演習2」を担当。

 

文芸コースの麻宮ゆり子です。今回は、「小説を書くこと」がなぜ作者を癒すのか、その背景にどのような心理的作用が働くのか、という点について川﨑昌平先生とともにお話したいと思います。

私は京都芸術大学通信教育部の文芸コースで10年以上、小説の指導・添削に携わってきました。さらにここ3年ほどは心理カウンセリングを学んでおり、その影響もあって、「学生の書く小説はその人らしい資質や可能性を秘めた原石のようなもの」と感じるようになりました。

学生が小説を書き、私が読み、また書き直す。その繰り返しのなかで、作品は波のごとく変容し、最終的に作者自身に大きな変化が現れる。大学でのやり取りを通じて、私はそうした瞬間に何度も立ち会ってきました。小説には必ず作者の心が反映されます。だからこそ、まだ閉じたつぼみのようなものが表現されることもあります。それは書き続けるうちに少しずつ開いていき、最後はその人らしい美しさのある花となって咲くのです。

今回は、そうした大きな変貌を遂げた卒業生の作品を取り上げながら、「小説を書く」という不思議な営みについて講演させていただきます。

司会:川崎昌平(作家・編集者)

作家・編集者。京都芸術大学通信教育部文芸コース主任講師。昭和女子大学、東京科学大学非常勤講師。主な著書に『ネットカフェ難民』(幻冬舎、2007年)、『労働者のための漫画の描き方教室』(春秋社、2018年)、『重版未定』(全3巻、中央公論新社、2021年)、『売れないマンガ家の貧しくない生活』(KADOKAWA、2022年)、『文とむきあう』(イースト・プレス、2025年)などがある。

京都芸術大学通信教育部 文芸コースについて

京都芸術大学通信教育部は、5学科・全19コースからなる総合芸術大学。完全オンライン学習で、芸術学士(4年制大学卒業資格)が取得可能です。
文芸コースでは、エッセイ、小説、批評、古典、トラヴェル・ライティングなど、ジャンルや時代・国を問わず、さまざまなタイプの文芸に接しながら学ぶことで、自らの表現スタイルを見つけることができます。
指導にあたるのは、小説家、研究者、ジャーナリスト、編集者など、現役の書き手やスペシャリストたち。プロならではの鋭い指摘や深い洞察力で、ひとりひとりの学びを支えます。